チームの目線合わせとやるべきことが明確に。

合同会社のしろ家守舎 代表社員 湊 哲一

導入先企業の紹介

秋田県能代市。かつては「東洋一の木の都」として栄えた「木都(もくと)・能代(のしろ)」で、エリアリノベーションを仕掛ける合同会社のしろ家守舎が今回のインタビュー先です。同社代表の湊哲一さんに、&PUBLIC(アンドパブリック)のサービスを活用された「理由」と「効果」を伺いました。

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湊 哲一(みなと のりかず)|合同会社のしろ家守舎 代表社員秋田県能代市生まれ。能代の駅前で注文家具屋ミナトファニチャーを経営する傍ら、エリアを変えていくまちづくり会社として合同会社のしろ家守舎を設立。スモールビジネスの立ち上げを支える「ちいさなシゴトのつくりかた」講座や、学生インターンシップの導入、ものづくりのシェア工房の設置などに取り組みながら、かつて「木都(もくと)」と呼ばれきた能代の木材文化向上の取り組みにも幅広く関わる。


抱えていた課題

(のしろ家守舎)湊さん:のしろ家守舎は、シャッター商店街の日本代表として教科書にまで取り上げられてしまった能代のまちを少しでも元気にしたいと同世代の経営者仲間4人が集まってつくったまちづくり会社です。

63da36dc-447af0ac合同会社のしろ家守舎のみなさん

駅前にあるかつて酒屋さんだった地下1階、地上2階のビルをリノベーションし、カフェやシェアオフィスなどの運営を始めたあとは、イベントの企画をはじめ、いろいろな相談が舞い込むようになりました。結果、目の前の相談に対応し続ける形で活動はどんどん増えたものの、常に人が足りない状態。次第に自分たちが何のために取り組んでいるのか、いまは何をすることが最も必要なのかが見えづらくなってしまったんです。

ー 手段と目的の逆転や取り組みの多さにリソースが足りない状態でしょうか?

(のしろ家守舎)湊さん:はい。やりたいことはたくさんあるのですが、そのために必要な「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源がどのくらい必要なのかを明確にできていないため、どのように集めるかも考えられない状態でした。さらには一番の課題は、創業メンバーとは会議そのものは重ねていましたが、同じ目線で議論が十分にできず、それぞれの役割や関わり方が見出せなくなっていたように感じます。

導入したサービス

ー 「インパクトデザイン研修」を導入した理由について教えていただけますか?

(のしろ家守舎)湊さん:「ロジックモデル」というフレームワークを知り、チームとして「めざす成果と道筋の整理」ができれば、創業メンバーの目線合わせになるのではと感じました。ちょうど事業計画の検討時期だったこともあり、何をめざし、どんな打ち手をうって、そこにどのくらいのリソースが必要なのかを整理することが、事業計画づくりにも役立つと思って導入を決めました。

63da39e7-0e2d0a2d 研修を通じて完成させるロジックモデル

 

進め方の工夫

ー 円滑に進めるために何か工夫したことはありますか?

(のしろ家守舎)湊さん:まず地方の会社でもあるため、「オンライン」のみで実施しました。また、インパクトデザイン研修の基本パッケージは3時間を2回と伺っていたのですが、本業を別に持っているメンバーが3時間確保するのが難しかったため、初回は2時間までとなってしまいました。そこで終了後に課題として自分たちだけで検討する時間を持ち、さらに議論を進めた上で、最終的な整理と集約の回を持ちました。内容を柔軟にカスタマイズして進められたことで、何とかひとまずの初回バージョンとしての「ロジックモデル」を完成させることができました。

 

生まれた効果

ー サービスの導入で、どんな効果や価値を感じられていますか?

(のしろ家守舎)湊さん:そもそも一番大きな課題を感じていた創業メンバー同士でも目線あわせについてはできたと感じています。それぞれが目指す成果を言語化し、重ね合わせて、初期・中期・長期で整理することによって、家守舎というチームがどんな幸せな光景を実現したいのかが共通のイメージとして持つことができました。また、成果を実現するために打ち手をあげ、その打ち手に必要な経営資源を整理することができたため、ヒト・モノ・カネなどのリソースとして何をどのくらい調達すれば目指す成果にむけて動いていけるのかが明らかになりました。これは企業からの支援を受けるときや、補助金などの資金調達の際にも、有効活用できると感じています。

63da36ed-c2c08589旧酒屋をリノベーションした「マルヒコビルヂング」の完成を祝って

 

サービスの改善点

ー サービスの導入で、不十分だと感じられた点はありますか?

(のしろ家守舎)湊さん:そうですね。もともと言語化が得意な人が多くない組織の場合、めざす成果を言語化する際や指標の言語化の際に、コピーライティングのサポートはいるかもしれません。自分たちが納得する表現が大切だとは思いつつもそのバリエーションが少ないとよく使い古されたキャッチーな言葉になりがちなので、このあたりのサポートのあり方は必要な気がしました。

ー 確かにそうですね。多様な表現のなかから言葉を選び、深めていくようなアプローチもあっても良いかもしれません。改善に活かさせていただきますね。


今回は、合同会社のしろ家守舎 代表社員の湊哲一さんにお話を伺いました。湊さん、ありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

組織名 :合同会社のしろ家守舎
代表者 :湊 哲一(みなとのりかず)
所在地 :秋田県能代市元町4-6 マルヒコビルヂング2F
設立日 :2020年8月

研修実施:2022年12月〜2023年1月

&PUBLIC(アンドパブリック)は、「公共のチカラをともに革新する」をコンセプトに、ソーシャルインパクトを追求する組織のために「インパクトデザイン研修」や「インパクトマネジメントツール」を開発・提供しています。ビジネスをより良い社会をつくるための力に使いたい経営者・リーダーの皆さんを支えます。もっと知りたいという方は、以下のページをご覧ください。

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